掃除(2) 庭

 ベランダの植木鉢が庭に降りてきたことで前回まではベランダ掃除であった作業は今や庭掃除となりました。

 

 植木鉢そのものはプラスチックが中心ですので比較的簡単に処分できるのですが、問題は中身です。土だけなら一気に庭にまいてしまうのですが、植木鉢の底の方には石が敷き詰められいます。そこで植木鉢の内容を減らしつつ庭の手入れをすることにしました。庭の落ち葉を集めたり、雑草を引き抜いたりしながら、生じた穴を植木鉢の土で埋めたり、植木鉢に生えた苔を庭に移植したりしています。地道な作業です。

 

 時間の無駄?そうかもしれませんね。植木鉢の整理に限らず、前から庭仕事は時間の無駄だと思うことが度々でした。毎年同じことの繰り返し。抜いても抜いても草は生えてきます。徒労感と虚無感、その向こうにあるほんの少しの悟り。草引きって人生のようだなと気付きます。

 

 でも僕はそんな悟りに逃げ込んでいることも自覚しています。僕にはほかにやるべきことはたくさんあるのに無駄に時間をかけて庭掃除をしている。時間の浪費の言い訳に悟りを使っているだけのことなのです。悟るにはまだ早い、悟るべき時が来るまで待とう、ていうか悟らなくたっていいじゃないか。そして自分でも何が正しくて何が間違っているのかわからなくなっていく。最近のいつものパターンです。そしてそのパターンさえも逃避なのです。

 

 そんな袋小路の中に迷い込んでも、草引きを続けていれば少しずつ庭は片付いていきます。とりあえず少しでも時間の無駄を減らすためウォークマンで英会話でも聞きながら草引きができるように環境を整えたいと思います。

 

 でも、本当はこういう細かいことは嫌いじゃないんですよね…。好きでやっているだけかもしれません。